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私、始め、嫁をファックされてダスティンホフマンが激昂するストーリーだと勘違いしてました。そんな単純な話ではありませんでしたね。
障害者と云う繊細な?テーマ難しい問題を取り扱い、集団の狂気を見事に描きヴァイオレンスの極み、トラウマ映画になりました。
娘を思う気持ちから狂気に導かれ、弱者を守る気持ちから狂気に導かれ。どちらが善でも、どちらが悪でもない。何故、あそこまであの知恵遅れを守りたかったのか?いまいち腑に落ちなかったのですが(学者にしては人情味にあふれているし…、って、まあ、学者に人情味がないって訳でもないんですが…。あ、で、今、ネット上のレビューを読んで気づいたんですが、(これが正解なのかは判りませんが、)車で轢いてたから引き渡したくなかったみたいですね。)、結果論としては“知らず知らずの内に嫁を陵辱されたことの復讐をしていた”点が大変興味深かったです。(括って強調する程ではありませんが。ってか、気づいてたのか?)
それにしても、この話、誰もしあわせにならないと云うか、誰も得しない!(笑)自ら勇み進んで殺ろうとしてた訳じゃないのに、いつの間にか殺るか殺られるかの状況にい、必要に迫られ殺りまくり。成り行きで雪崩式にトラブルに巻き込まれ、あれよあれよと云う間、気がついたらば崖っぷちに人差し指一本で掴まってたみたいな。
一応、アメリカンニューシネマ、ですよね?多分。その中でも名画・オブ・ザ・名画だと思われます。(そんなに沢山観ている訳ではありませんが、)
あと、モンテスキューが言ったらしい、
「神の名の元に殺戮を繰り返す」
と云う科白が大変印象に残っているんですが、効果的に作用されており、一切無駄がないですね。猟用の罠にしても。
サムペキもまあ凄いですが、やっぱり、ダスティンホフマンは凄いっすね。最近の俳優が束で掛かっても太刀打ち出来ません。
また、猟 ⇔ 陵辱、聖歌 ⇔ 殺人のシーンを交互に映し、残虐性を際立たせていたと思います。(前者は自然界と人間界の対比、後者は聖と卑の対比でしょうか?)
ラスト、
「帰り道が判らないよ。」
「オレもだよ。」
と云うシーンは大変象徴的であり、また、完璧なエンディングであります。
今、これをお読みになり、尚且つ、MOVIE PLUSチャンネルを御覧になれる方がもしもいらしたら、本日早朝再放送されるみたいなんで、是非…!
それでは!
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